虫を食べて暮らす 3

虫で醤油を作る

昆虫を原料にした醤油は、和歌山の田中寛人さん(いなか伝承社)の発案による「イナゴソース」(醤油麹と米麹の二種類)が最初で、次いで大阪の佐藤裕一さん(昆虫エネルギー研究所)がカイコの繭を原料にした「シルク醤油」を作った。

2017年8月に味比べをしたところ、旨味について次のような評価を得た。市販の醤油と比較している。

A 市販のキッコーマン醤油

・旨味あり

B イナゴソース(醤油麹)

・旨味はあるがまろやかさにかける/塩味とのバランスは今一つ、甘いしょっつる/Aより塩味が強いが、旨味も強い

C イナゴソース(米麹)

・旨味が塩味に負ける/虫の味がする(良い意味で)コオロギ?

D シルク醤油

・甘味があって美味/味わいあるが醤油としては弱い/旨味強い、出汁醤油の様な感じ、塩辛さなく甘みがある

E 市販の魚醤

・出汁っぽい味/バランスが取れている/塩強めだが旨味もありよい

評価した専門家から、せっかく昆虫を使うなら麹を使わずにさらに昆虫の風味を引き出す製法を考えても面白いのではないか、という意見が出された。魚醤のように自己消化型の製法で作ったら、昆虫醤油の特徴が出るではないか。

そこで2017年9月に、発酵に詳しいスタッフの清田彩さんに手伝ってもらって、初めて「ハチの子醤油」の仕込みをすることにした。麹の代わりにハチの子の内臓に含まれる自己消化酵素を使い、タンパク質をアミノ酸に分解させて旨味を引き出す方式である。ハチの子はキイロスズメバチ、コガタスズメバチなどの幼虫を使い、二割の塩を混ぜて密封容器に入れ、冷暗所に保存した。6か月が過ぎた翌2018年3月、開封して搾り、火入れして発酵を止めると、「ハチの子醤油」の完成である。

密閉容器にハチの子と塩を混ぜて六ヶ月ねかせる
さらしを二重にしてもろみをあける
さらしで包んで絞る
80~85度で30分ほど加熱する
容器に移して完成

さっそく試飲会を開いたときの感想である。

【香り】

・独特の香りがでる/甘みが強い/野性的な自然な香り、発酵臭/香りが別格、しょうゆと違う、虫ソース的

【味】

・塩味は魚醤と比べ少ない、旨味は強い/イカの塩辛の様、発酵食品の印象を強く感じる/ほろ苦さがあってよい

豆腐にかけた感想を聞くと、「豆腐を負かす強い味、魚醤ほどの生臭さはないが、ほどよい動物性の香りがあり、よい」など。

「ハチの子醤油」は好評だったこともあり、どうやら病みつきになりそうだ。昨年秋にも仕込んで春に絞った新醤油が冷蔵庫に鎮座している。出汁醤油として煮物、おひたし、あえ物などによく合いそうだが、もったいないのでスプレーボトルに入れて保存し、豆腐などにシュッと一吹きすると、ハチの子の香り立つ野趣溢れる食卓に変身する。

「イナゴソース」に戻るが、2月に田中さんから《3年熟成物》をいただいた。熟成期間が長いためよりまろやかになり、塩味と旨味のバランスも飛躍的に向上した。ただ製造の手間を考えると安定供給は難しいのではないか、と田中さんは話していた。

ハチの子醤油試飲会ポスター

>昆虫食通販 バグズファーム

昆虫食通販 バグズファーム

この度は 昆虫食通販 Bugs Farm(バグズファーム)をご覧いただきありがとうございます。

昆虫食は 罰ゲーム用、2次会の景品、ユニークなプレゼントとしてはもちろん,
・将来の食料源として国連の専門機関 国際連合食料農業機関(FAO)の昆虫食に関するレポートをみて興味が湧いた。
・単純に食としての虫に興味がある。
・SNS拡散力があるメニューを開発したい。
・面白い栄養成分が無いか研究したい。
・化粧品原料として研究したい。
・薬の原料として研究したい。
などなど、、、 まだまだ、始まったばかりのニッチな分野です。

将来昆虫食が食料の主流になることは無いと思いますが、数多くの選択肢の中の一つとなる時代が来れば嬉しいです。
 
バグズファーム 店主

CTR IMG