『虫を食べる文化誌』

昆虫食に関する本

昆虫食について本を読んで知りたい!と思っている方のご参考になれば幸いです。
こんにちは、清田彩です。私が今までに読んだ本の中から「昆虫食に関する本」の感想を綴っていきます。

今回感想をお伝えする本のタイトルは『虫を食べる文化誌』(梅谷献二、創森社/2004年)です。

昆虫の産業的利用を研究するプロジェクトの旗振り役を担ってきたという著者の本です。

1993年に農林水産省の補助金により発足したプロジェクトで、「昆虫の食用化」を研究テーマのひとつに揚げていたそうです。

この本には食用として売られている虫を中心に、虫に関する民俗学や、釣り餌として商品化されている虫について書かれています。

食用として売られている虫を中心に書いた理由として「商品化されている虫は購入する顧客が存在することを意味し、その地方にとっては普遍的に食べられている虫であることの証左でもある」と語られています。

私が昆虫食イベントで初めての方に試食をすすめる時、採って調理したものと市販のもの両方を差し出すと、市販のものが選ばれることが多いです。

商品化されているならみんな食べているから安心、というイメージで未知の食べ物でも手を出しやすいのかもしれません。

商品化されている虫というと、私はまずイナゴの佃煮の缶詰を思い浮かべます。

虫仲間に聞いた話によると、吉祥寺の井の頭公園にある自動販売機で購入できたそうです。

銀座にある長野県アンテナショップではイナゴの缶詰のほかに、蜂の子やカイコ蛹の瓶詰も手に入ります。

この本にも、長野県の食品メーカーで販売されている虫の缶詰について、写真付きで商品名とその中身が紹介されています。

「ざざむし」…冬の天竜川で採集される水生昆虫の幼虫

本来カワゲラ類の幼虫を指していましたが、いまはトビケラ類がほとんどだそうです。

「カイコさなぎ」…糸を取ったあとのカイコのさなぎ

「まゆこ」…カイコ成虫の水炊き

「蜂の子の大和煮」…クロスズメバチの幼虫とサナギ

「いなごの大和煮」…主にコバネイナゴの成虫

ちなみに、蜂の子の缶詰は1910年に長野県佐久地方で最初に登場したそうです。

海外で食用として売られている虫についても書かれています。

そのなかでも、中国広州の料理店のメニューがおいしそうだったので少しだけ引用します。

セミ唐揚の鹿児島海藻盛り…1,120円

ミミズピーナッツ炒め…760円

蚕蛹のカシューナッツとピーナッツ炒め…340円

卵と蟻の唐揚…600円

日本円換算は1993年当時のレートで1元を約20円として書かれています。当時の中国の物価から見てたいへん高価といえるそうです。

ほかにどんな虫が売られているのか、どんな味なのか気になる方はこの本をぜひ読んで頂きたいです。試食した料理について細かく感想が書かれているので、現地まで行かなくても気分が味わえます。

中国や東南アジアの国々では、食用やペットの昆虫は売られていても、釣り餌として売られていることは滅多にないそうです。

ほとんどの国では餌は自分で捕まえて使うものとされているので、商品化しても買う人が見込めないのではと著者は考えています。

釣り餌用の虫を販売して商売として成り立っている日本は、世界的にみて特殊だそうです。

この本では釣り餌として販売されている虫たちが紹介されていますが、釣具店は虫の素性をほとんど知らず、仕入先も教えてくれなかったとのことです。

どのように採集しているのか、増殖させているのか、といった肝心なところはブラックボックスの中。釣り餌の世界と、昆虫学者・愛好家の世界、この2つの世界は「互いに接点のないまま経緯してきたパラレル・ワールド」であると書かれています。


参考文献のなかに気になる1冊を見つけました。

『親の顔が見たい-なじみの釣りエサを育ててみる』(小学館編集部、1995年)

書籍名のセンスが光っています。

私がまだ実家にいた頃、同じく実家にいた弟は釣りに一瞬だけハマり、余らせた餌という謎の虫を冷蔵庫に入れっぱなしにしていました。過ぎてゆく日々、募る母の苛立ち。

あの頃は弟も私も、そのタッパーを開ける勇気がありませんでした。

>昆虫食通販 バグズファーム

昆虫食通販 バグズファーム

この度は 昆虫食通販 Bugs Farm(バグズファーム)をご覧いただきありがとうございます。

昆虫食は 罰ゲーム用、2次会の景品、ユニークなプレゼントとしてはもちろん,
・将来の食料源として国連の専門機関 国際連合食料農業機関(FAO)の昆虫食に関するレポートをみて興味が湧いた。
・単純に食としての虫に興味がある。
・SNS拡散力があるメニューを開発したい。
・面白い栄養成分が無いか研究したい。
・化粧品原料として研究したい。
・薬の原料として研究したい。
などなど、、、 まだまだ、始まったばかりのニッチな分野です。

将来昆虫食が食料の主流になることは無いと思いますが、数多くの選択肢の中の一つとなる時代が来れば嬉しいです。
 
バグズファーム 店主

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