昆虫食ノススメ 7

「昆虫は究極の伝統食!?」

人はいつ頃から昆虫を食べていたのだろうか?

フロリダ大学のマーヴィン・ハリス名誉教授によれば、人類が虫を捕まえて食べたことこそが、手の器用さや、手と足の分化による頭脳の進化をもたらし、また、昆虫の多くはDHA(ドコサヘキサエン酸)など不飽和脂肪酸の割合が高く、これも脳神経の発達に影響を与え、ヒトを特殊な動物にした基盤となったとしている。

アメリカの考古学者ウォルター・テイラーが約400万年前、人類が2足歩行に移った頃のヒューマンコプロライト(人糞の化石)を世界各地で調べたところ一番多く発見されたのが昆虫であり、なかでもアリが一番多く発見された。またコオロギやゴキブリ、バッタなども発見された。

このことからも初期人類にとって昆虫は非常に重要な食であったと考えられる。

日本ではどうだろうか。日本でもかなり古くから昆虫食が行われてきたはずだが、縄文時代に昆虫食が行われていたという意見は非常に少ない。
というのも昆虫は、種子や骨、貝殻などに比べて物的な証拠がほとんど残っていないのである。

2011年に奈良県の秋津遺跡から縄文時代晩期(2500~2800年前)のノコギリクワガタのオスがほぼ完形で発見された。これは初めてのことで専門家も「奇跡的な発見」と驚くほどであり、おおきな話題となった。というのも、昆虫は死後、関節がはずれてバラバラになってしまうことが多く、外骨格のキチン質も残りにくいからである。

クルマバッタの串焼き

物的証拠がないからといって縄文時代に昆虫食が行われていなかったというのはいかがなものであろうか。

縄文時代というとかなり原始的で、イノシシやシカを捕まえてドングリを拾って食べていた。というイメージをもつ人も多いのではないかと思う。

意外なことに縄文人は随分とバラエティーに富んだ食生活をしていたようだ。クマやサルやムササビ、ヘビやカメやカエルなど様々な肉を食べていたようだ。魚もサケやマスだけでなく、コイやフナ、タイやヒラメ。さらには外洋に出ないと獲れないようなマグロも縄文時代の初頭には食べている。フグの毒抜きも行なわれていた。

シジミやハマグリなどの貝類も盛んに食べられていたようだが、アザラシやトド、ジュゴンやイルカも食べられていたのだ。

トチや一部のドングリのようにアク抜きしなければ食用とならないものや、殻の非常に固いクルミも食べられていた。木の実や山菜は採取するだけでなく、クリ畑を管理するなどの農業もすでに始まっていた。稲作も弥生時代からではなく、縄文後期には行われていたようだ。

このように多種多様な食生活を行なっていた縄文人が昆虫を食べなかった。とする方が不自然なことに思うのだが、物的証拠がないから仕方がないのか。

日本で弥生時代に入る頃のギリシア・ローマ時代には昆虫食について書かれた文献がよく見られるが、日本の文献に昆虫食が登場するのはそれより随分と後のことだ。

平安時代に書かれた日本最古の薬物辞典である「本草和名」(深根輔仁・918年)には当時の日本人がイナゴを食べていたことを示唆する記述が残っている。

江戸時代になると多くの文献に昆虫食が記録されている。

江戸期を代表する食物本草書「本朝食艦」(人見必大・1697年)には、イナゴやキマダラコウモリガ幼虫、モモノシンクイガ幼虫(推定)、カミキリムシ幼虫(推定)などが食べられていたと解説されている。

「本和本草」(貝原益軒・1709年)にはイナゴを「田家の小児やきて食ふ」とある。

「和漢三才図会」(寺島良安・1712)にもイナゴは「之をとりて炙り食ふ、味甘味にして小蝦の如し」とあり「蜜蜂・土蜂・木蜂・黄蜂の子はどれも食べられる」ともある。

日本初の虫類図譜の「栗氏千虫譜」(栗本丹洲・1811)にはカイコ蛹が小児の疳の虫に効くと書かれてある。

「守貞漫稿」(喜田川守貞・1853)に江戸の風物詩として「いなご串に醤油をつけてやきて之を売る。旬の物也。又、童子の買い手多し」と「いなご蒲焼売り」が紹介されている。

少なくとも平安時代以降に日本で昆虫食が行われていた証拠はあるが、やはりそれよりもずっと以前から昆虫は食べられていただろう。

それ以前から昆虫はよく食べられていただろうが、縄文時代には、かなり多くの昆虫が様々に調理されて食べられていたと思われる。

縄文土器というセラミックが生まれ、それまでは「焼く」「蒸す」であった調理法に加えて「煮る」ということが出てきた縄文時代には、セミやコオロギ、バッタやイモムシなど大量に採取できる昆虫を茹でて天日で干し、保存食にしていたかもしれない。

縄文時代には粉食文化が非常に盛んで、クリやドングリの粉を粥状にして食べていた。調味料は塩と動物の血だけだったといわれているが、「うま味調味料」として昆虫の粉を粥に入れていたのではないだろうか。

また「縄文クッキー」と呼ばれるクッキーやハンバーグのような料理はドングリ、クリ、ヤマイモ、獣肉や鳥の卵などで作られたとされているが、昆虫も使用されていたのではないかと考えている。

これらは「証拠」のない推測であり、妄想かもしれないが、近年では科学の進歩により縄文時代の人々の生活について様々な発見がされている。
近い将来に縄文時代にも昆虫食が行われていた物的証拠が発見されることに期待したい。

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将来昆虫食が食料の主流になることは無いと思いますが、数多くの選択肢の中の一つとなる時代が来れば嬉しいです。
 
バグズファーム 店主

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